前回に引き続き、学生時代にニュージーランドを一人旅したときのエピソードです。


その旅で、出発前にあらかじめ決めていた予定は、最初の3日間だけ。
それは、南島にあるワイパラという街で、ファームステイ(農場体験)をすることです。

今みたいにスマホもネットもない時代で、頼りは紙の地図とファームステイ先の住所が書かれたメモ書きだけでした。


飛行機とフェリー、電車を乗り継いで、ワイパラの駅に着いたのは夜の8時ごろ。

「電車の駅があるくらいだから、まぁ宿ぐらいあるだろう」

そんな軽い気持ちでいたのですが、降り立ってみると、なんとそこは日本の田舎にあるような屋根付きの小さなバス停のような駅(笑)!

焦って車掌さんに「こ、ここはワイパラの駅ですか?」と聞くと、「そうだ」とひと言残し、その電車は行ってしまいました・・・。

あたりには民家がぽつぽつあるだけで、街灯も少なく、お店らしきものも見当たりません。
仕方なく、近くの民家のドアをノックしましたが、夜ということもあり相手も警戒していて、すぐには開けてくれません。

「僕は日本人の旅行者です!この近くにユースホステルはありますか?」

大きな声でそう尋ねると、優しそうな中年のご夫婦がそっと顔を出し、10分ほど歩いたところにあると親切に教えてくれました。


街灯の少ない道を小走りで進み、なんとかユースホステルに到着。
無事に泊まることができたのは、4畳ほどの小さなコテージのような離れの部屋でした。

ベッドに横になって、ようやくひと息ついた、そのときです。


部屋の中に、1匹のハエがいることに気づきました。
窓のあたりを、ぶんぶん飛び回っている、ごく普通のハエです。

でも、そのときの僕には、そのハエがなぜか心優しい"友だち"のような存在に思えたんですよね。

日本を離れ、見知らぬ土地で、言葉もろくに通じなくて、知っている人も誰もいない。
そんな状況の中で、同じ空間に自分以外の生き物がいる。友だちがいる。

それだけで、なんだか少しホッとしたのを覚えています。


翌日、生まれて初めてのヒッチハイクに成功し、無事ファームステイ先に到着。

僕の旅はそのまま続いていきました。



あの夜のことは、今でもたまにふと思い出します。

旅先の心細さや、人の親切のありがたさ、そして、あの夜の僕にとってはハエですら"友だち"に思えたことも含めて、今ではなんとも忘れがたい思い出です。





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