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【書評】高血圧の9割は脚で下がる! 〜 ウォーキングが高血圧に効く6つの理由とは? 〜



今回は「高血圧の9割は脚で下がる!」という本をご紹介します。

日本人の高血圧の患者数は約4,300万人とも言われています。実に日本人の3人に1人が高血圧ということですね。食生活の欧米化や人口の高齢化に伴い、今後も増加すると考えられています。

本書では、そんな高血圧に「脚」という観点からどう対処すべきかを、イラストなどを交えながらわかりやすく解説されています。


このコラムでは、本書の中から、

★ウォーキングが高血圧に効く6つの理由
★1日2分の簡単エクササイズ
★高血圧に効く生活習慣

といった内容を取り上げてご紹介しています。

※詳しいエクササイズ方法などは、↑ページ上部の動画↑でイラストなどを交えながらご紹介しています



・著者紹介
石原結實(イシハラユウミ)氏

長崎市生まれ。医学博士。
長崎大学医学部卒業、同大学院博士課程修了後、スイス、モスクワ、コーカサス地方などで自然療法や断食療法、長寿食などの研究を行う。
現在はイシハラクリニック院長。
著書は『生姜力』(主婦と生活社)、『「食べない」健康法』(PHP研究所)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)など280冊以上



こんなあなたにおすすめ

本書は、

・高血圧で悩んでいる
・できればお薬に頼りたくない
・健康で長生きしたい

といった方におすすめします。


★ウォーキングが高血圧に効く6つの理由

「血圧を正常に保つには、下半身の筋力を維持し、下半身に血流を多く巡らせるようにすることが大切

しかも全筋肉量の70%は下半身にあるので、下半身の筋肉を鍛えられるウォーキングは、血圧を下げるために効果的だ」

と、著者は説いています。

そんなウォーキングが高血圧に効く理由ですが、

1・頭寒足熱(ずかんそくねつ)
2・ミルキングアクション
3・降圧物質が増加する
4・血管を柔らかくする
5・余分な水分、塩分の排泄を促す
6・ストレス解消

の6つが紹介されていましたので、簡単に解説させていただきます。



1・頭寒足熱(ずかんそくねつ)
ウォーキングは、健康にいいとされている頭寒足熱(ずかんそくねつ)の状態にする効果があるとのです。

2・ミルキングアクション
個人的に面白かったのはこの2つ目のミルキングアクションですね。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ミルキングアクションとは、第2の心臓とも言われているふくらはぎのポンプ作用のことを牛の乳搾りに例えた言葉で、ウォーキングによってこのミルキングアクションが強化され、その結果、心臓や血管の働きを助け、血圧を下げる効果が期待できるということです。

3・降圧物質が増加する
ウォーキングをすると、タウリンやプロスタグランディンといった降圧物質が作られたり分泌されたりします。
こうした物質は、血管を広げ、尿の出をよくすることで水分と塩分を排出して、血圧を下げる効果が期待できます。

4・血管を柔らかくする
ウォーキングをすることで、血管の内皮細胞から一酸化窒素など、血管を柔らかくする物質の分泌を促すことがわかっているそうです。

5・余分な水分、塩分の排泄を促す
ウォーキングによって腎臓の血流量が上がることで腎機能を高め、尿の量を多くして、余分な水分や塩分の排泄を促すことが期待できます。

6・ストレス解消
ウォーキングをすると脳からα波がでたり、脳の細胞からはセロトニンやβエンドルフィンといったホルモンが分泌され、高血圧の原因の一つであるストレスの解消になります。




★1日2分の簡単エクササイズ

続いて、お家でできる簡単なエクササイズをいくつかご紹介します。
気になるエクササイズがありましたら、↑ページ上部の動画↑を停止しながら、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

・貧乏ゆすり運動
3分間続けるとふくらはぎの温度が1度上がるそうです。

・腰掛け足踏み運動
長時間歩いたり立ったりするのが困難な方に特におすすめしたいですね。

・フラミンゴ運動
1分間が難しい方は壁に手を当てて試してみてください。

・カーフレイズ
個人的に一番おすすめのエクササイズです。
ふくらはぎの筋肉を効果的に鍛えられますので、日常の時間があるときに何度でもチャレンジしてみてください。

・手足ぶらぶら運動
とにかく肩の力を抜いて、楽しみながらやってみましょう!

・脚上げ運動
朝布団から出る前や、夜寝るときの習慣にするとよさそうですね。



★高血圧に効く生活習慣

最後に、血圧を下げる生活習慣についても本書で数多く紹介されていましたので、3つほどピックアップしてご紹介します。

・足浴(そくよく)、手浴(しゅよく)
お湯は43度ぐらいで、天然のお塩をひとつまみ加えるといいそうです。

・脚を温める
熱めのお湯に浸したタオルなどをつかって、ふくらはぎや足裏を温めてみましょう。

・ふくらはぎをもむ
テレビを見ているときや、お風呂に浸かっているときなどの習慣にすると良さそうですね。


他にもぬるいお風呂に浸かることやサウナなどが紹介されていました。
高血圧の原因の一つはストレスと言われていますので、今回ご紹介した習慣のように、リラックスして気分がよくなる生活習慣を、ぜひ日常に取り入れてみてくださいね。


さいごに

高血圧という症状を「脚」の運動やケアに着目した本書をご紹介させていただきました。

個人的には、第2の心臓でもある「ふくらはぎ」を良い状態に保つこと、そしてストレスを溜めないことが高血圧に対処するポイントだと思いました。

本書では、血圧を下げるための食べ物やレシピなども紹介されていますが、薬だけに頼る受身の姿勢ではなく、ご自身が能動的に高血圧に対処するきっかけを与えてくれる1冊だと思います。


ご興味がおありの方は、この「高血圧の9割は脚で下がる!」をぜひ一度読んでみてくださいね。




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