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【書評・絵本】『エマおばあちゃん、山をいく』 〜 人生は、何歳からでも挑戦できる 〜




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今回は、「エマおばあちゃん、山をいく」という絵本をご紹介させていただきます。

主人公のエマおばあちゃんが全長3500kmもあるアパラチアントレイルという山道を一人で歩きとおした話が描かれています。

著者はジェニファー・サームズさんで、子供の本の挿絵を多く手がけ、高く評価されているそうです。

日本で翻訳された絵本に「チャールズ・ダーウィン、世界をめぐる」(廣済堂あかつき)があります。



<こんな方にオススメします>

この絵本は、お子さんだけでなく、

・日々、子育てや仕事に追われ、自分のための人生を送ることができていないと感じている方
・人生の後半戦に入ったけど、これからが本番!と思っている方

・・・そういった方にぜひオススメします。



<あらすじ>

ということで、早速あらすじを転載させていただきます。



67歳のエマ・ゲイトウッドは、全長3500kmのアパラチアン・トレイルを一人で歩きとおした、初めての女性です。
谷川の水をのみ、木イチゴの実をたべ、枯れ葉のベッドでねむることもありました。
おばあさんの山歩きはしだいに有名になって新聞や雑誌にものったのです・・・。

雄大な自然のなかですごすよろこび。
いくつになってもチャレンジするエマおばあちゃんのすがすがしさ。
1955年、アメリカでの実話を、地図と絵でいきいきとえがきます。




<アパラチアン・トレイルとは?>


ここでエマさんが歩いたアパラチアン・トレイルをご紹介します。



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引用:Encyclopædia Britannicaホームページより



アパラチアントレイルは、

・アメリカ合衆国のジョージア州からメイン州まで14の州をまたぎ、3,500キロに及ぶ全米屈指の超ロングトレイル
・アメリカにおける三大長距離自然歩道のひとつ
・山好きの建築家、ベントン・マッケイという人が考え出したもの
・このロングトレイルに挑戦することが、バックパッカー達の大きな夢

日本人バックパッカーの第一人者で、今は亡き加藤則芳さんもこのトレイルを歩かれたそうで、その詳細は著書「メインの森をめざして」に書かれています。

僕はまだこの本を読んだことがありませんが、必ず読んでみたいと思っています。



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引用:Encyclopædia Britannicaホームページより


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Appalachian-National-Scenic-Trail-Great-Smoky-Mountains.jpg
引用:Encyclopædia Britannicaホームページより




<エマってどんな人?>


エマさんは、1887年に生まれましたが、当時の女性は選挙権を持たず、夫や家族のために尽くすのが当然とされた時代だったそうです。
オハイオ州の農場で11人の子どもを育てたエマさんでしたが、結婚生活はあまり幸せではなく、子育てが終わってから離婚されています。
その後、雑誌の記事を読んだことがきっかけで、アパラチアントレイルに挑戦しようと決意しました。
最初の挑戦は失敗に終わり、この絵本では2回目の挑戦の様子が描かれています。
それだけでもすごいのに、エマさんはその後も2回に渡り、アパラチアントレイルを制覇しています。

本当にすごいおばあちゃんですよね。



<エマはどうやって歩いたの?>


エマさんの荷物は、数枚の着替えと毛布1枚や食料など、全部合わせても9kgと、わずかなものだったそうです。
それは、エマさんが農場で子育てに追われていたころ、放浪者を見かけると決まって招き入れ、暖かいご飯をわけてあげていたそうで、そのような経験から、自分もきっと旅の途中で助けてもらえるはずだと信じていたからだそうです。
アメリカでは「トレイルマジック(山道の魔法)」といって、食べ物や衣類などを後から来る人のために道に置いておく風習があるそうで、実際にエマさんもトレイルに置いてあったコートがとても役に立ったそうです。

また、エマさんはこの旅で、毎日およそ19〜25キロほど歩き、丈夫な運動靴を5足も履きつぶしたそうです。
旅の最後のほうでは、足が腫れて、ひと回り以上大きい靴でないと履けなくなっていたそうですから、かなり過酷な旅だったことがわかりますね。



<まとめ>

なぜアパラチアントレイルを歩こうと思ったのか?と聞かれた時、

「やってみたかっただけだよ」

と、エマさんは答えました。

子どものように純粋で素直な心と、自分の直感を信じて実行にうつす行動力が、人生を楽しむために、そして人生を前に進めるために必要なことなんだと、僕は思いました。

エマさんは11人の子どもを育てあげ、その後、離婚もされて、おそらくこのままでは人生を終われないな、自分の人生を大事にしたいな、って思っていたと思うんですよね。

そんなエマさんが「歩くこと」を通じて、何かをつかもうとした、その姿に感銘を覚えました。

この絵本を読むことで、「人生は何歳からでも挑戦できる」という勇気をもらえるはずです。


実際にエマさんは85歳で亡くなるまで、自然の中を歩き続けたそうですが、ぼくもエマさんのように、何歳になっても挑戦し続けたい、そして、自分の足で歩き続けたい、そう強く思わせてくれた1冊となりました。

興味がおありの方は、お店の絵本コーナーに置いておきますので、ぜひ一度、手に取ってみてくださいね。

ということで、今回は「エマおばあちゃん、山を行く」という絵本をご紹介させていただきました。






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