現在上映されている話題の映画『国宝』ですが、もうご覧になった方も多いのではないでしょうか。

僕は先に原作を読み終えてから、オーディブル(尾上菊之助の特別音声版)で原作を聴き、そして、ついに先日劇場で映画を観ることができました。

作家の吉田修一さんが、3年間黒衣(くろこ)として歌舞伎の世界に密着し、楽屋に出入りする経験を基に書き上げた小説が『国宝』で、任侠の世界から歌舞伎の世界へ足を踏み入れ、後に人間国宝になる主人公花井喜久雄の50年を描いた物語です。

個人的には、原作では、ラストシーンが最も印象的で、その場の情景が映像としてリアルに浮かび上がり、本当に息を呑みながら読みましたね。


映画では、冒頭の新年の宴席で、黒川想矢さん(花井喜久雄の少年期を演じた役者さん)が女形の踊り「積恋雪関扉」を演じるシーンが最も印象に残っています。

同性の僕から見ても、彼の表情や仕草はとても美しく感じられ、映画の序盤の掴みとして最高でしたね。

他にも、屋上でのシーンや2度目の曽根崎心中のシーンなど、本当に見どころは満載でした。


ネタバレになるのでこれ以上書きませんが、原作も映画も、歌舞伎という伝統芸能の奥深さや、登場人物たちの人生や生き様をそれぞれ違った角度から楽しめる素晴らしい作品で、本当に観てよかった、読んでよかった、聴いてよかった!と思いました。


まだ『国宝』の世界に足を踏み入れていない方は、ぜひ。




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