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転倒予防のために日頃からできる5つの習慣

92歳のおじいちゃんの「モグラたたき」に感動

今でも心に焼き付いている(確か)92歳のおじいちゃんがいます。
そのおじいちゃんは、5年ほど前に放映されたNHKの「ためしてガッテン」に登場されました。

最初、モグラたたきゲームにチャレンジした彼は、なかなか上手くモグラを叩くことができませんでした。しかし、そのゲームの練習を続けた2ヶ月後、再度モグラたたきゲームに挑戦したおじいちゃんは、観ている僕も思わず乗り出してしまったほど動きが俊敏になっていて、次々にモグラを撃沈することができました。

おじいちゃんの変貌ぶりに僕は本当に感動しましたが、それ以上に感動したことは、90歳を超えてもなお神経系は鍛えられるという、その事実でした。


筋肉トレーニング以上に重要な2つのこと

健康のためにジムなどで筋力トレーニングする方が増えているようですが、ただ闇雲に筋トレしたり、ウォーキングしたりするのは、転倒予防という側面から考えたときに、必ずしも得策ではありません。

なぜなら、つまずいたり、滑ってしまったりした時に一番重要なことは、いかに素早く(1.反射神経)、思ったように自分の手や足がでるか(2.固有感覚)、ということだからです。

例えば、モグラたたきで高得点を出すためには、モグラをこてんぱんに叩きのめすことができる腕力(筋力)ではなく、

  1. 地上に出てくるモグラにどれだけ早く気がつき、身体が反応できるか(反射神経)
  2. 自分の身体(手や腕など)が、自分が思ったように動き、狙ったモグラを叩けるか(固有感覚)

という2点が重要になります。(だからこそ、90歳を超えてもなお、その2点で進化したおじいちゃんの(人間としての)可能性に僕は感動したわけです。)


転倒予防のために日頃からできる5つの習慣

それでは、転倒予防のため(反射神経と固有感覚を養うため)に、日常から意識さえすればできる5つの習慣についてご紹介します。



①舗装道路ではなく、自然の中を歩く

山や公園などの自然(土や砂など)の凸凹道を歩くことで、平坦で硬いアスファルトの路面ではあまり使うことがない神経系(反射神経、平衡感覚など)を鍛えることができます。(もちろん筋肉も)
特に、凸凹だけでなく、登ったり下ったりがある山道は、個人的に一番オススメしたいです。


②片足で立った状態で靴下を履く

片足で立つことで、平衡感覚を養うことができます。慣れてきたら、座布団など少し柔らかいものの上でできると、より効果的です。
他にも、毎回必ず片足立ちで歯を磨いたりすることもいいですね。

まずは、できることから始めてみましょう。


③家の中では裸足、もしくは五本指ソックスで生活する

家の中のちょっとした段差などで転倒してしまうケースが約50%もあるそうです。ゆったりとしたスリッパなどは転倒の原因にもなりえます。裸足や五本指ソックスを履いて生活することで、日頃から足裏感覚や足指が鍛えられ、転倒を予防することができます。


④足に合った靴を履き、必ず靴紐(もしくはベルト)で甲をしっかりと締める

紐をゆるめた状態で柔らかそうな靴を履かれている方をたまに見かけますが、そういう靴を履いていると、とっさの反応ができず、転倒の原因になりえます。自分の足にぴったりフィットしていて、指先はゆったりした靴を日頃から履く習慣をつけてください。
そして、以前お伝えした「トントン、キュッ」が重要です!


⑤ゆっくりとした動きの運動をしたり、自分の身体とじっくり向き合う時間をつくる

ヨガや太極拳など、動きのゆっくりな運動をしたり、座禅や瞑想など、ほとんど動きのない姿勢をとり続けることで、日頃あまり使うことが少ない神経や深層の筋肉、固有感覚などを養うことができます。1日10分でもいいので、継続してみてくださいね。

ということで、今回は転倒予防について綴らせていただきました。


僕が今回、このコラムで一番伝えたかったことは・・・

今、あなたが何歳であろうと身体的に進化し続けられる、という事実です。

僕もあの92歳のおじいちゃんに負けないように頑張ります!




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