最近、娘がマンガで描かれた宮沢賢治の自伝を小学校から借りてきていたので、それをパラパラっとひと通り読ませてもらいました。


宮沢賢治の小説は少しは読んだことがありましたが、恥ずかしながら彼が人生がどのようなものだったのかを俯瞰できたのは、今回が初めてでした。


数々の挫折と失敗を繰り返しながらも、理想を追い求め続けた彼の人生を、もっともっと深く知ってみたいと思いましたね。


ということで、ここに有名な「雨ニモマケズ」の現代仮名遣い版を転載させていただきます。



「雨にもまけず」


雨にもまけず
風にもまけず
雪にも夏の暑さにもまけず
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して瞋らず
いつもしずかにわらっている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜をたべ
あらゆることを
じぶんをかんじょうに入れずに
よくみききしわかり
そしてわすれず
野原の松の林の蔭の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西につかれた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北にけんかやそしょうがあれば
つまらないからやめろといい
ひでりのときはなみだをながし
さむさのなつはおろおろあるき
みんなにでくのぼーとよばれ
ほめられもせず
くにもされず
そういうものに
わたしはなりたい









「慾はなく 
 決して瞋(いか)らず 
 いつもしずかにわらっている」

という箇所と、

「みんなにでくのぼーとよばれ
 ほめられもせず
 くにもされず
 そういうものに
 わたしはなりたい」

という最後の締め方が、(僕はそんなに強い人間になれないですけど)いかにも宮沢賢治らしくて好きですね。



またいつの日か、宮沢賢治を訪ねる旅をしたいものです。







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追伸
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