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【5分解説#5】心が豊かになる歩き方







今回も引き続き「病気の9割は歩くだけで治るpart2」という本の中から、「心が豊かになる瞑想歩行」というところの話を解説していきたいと思います。

ドイツのハイデルベルクにある「哲学の道」ですが、ゲーテをはじめ多くの哲学者や詩人がその道を歩きながら思索にふけったそうです。

歩きながらのほうがいろいろなアイデアが湧きやすいということを、昔の人もよくわかっていたということですね。

ぼーっとしている時の脳の状態は「デフォルト・モード・ネットワーク」と言われていて、脳全体のエネルギーの60〜80%は、このデフォルトモードネットワークのときに使われていることがわかってきたそうです。

その一方で、話をしたり、料理をつくるといった意識的な活動には5%ほどしかエネルギーは使われていないそうです。

しかし、歩いている時には、このデフォルトモードネットワークに入りやすいため、アイデアが湧いてきたり、パッと閃いたりする、ということです。

昔の偉人や哲学者たちがよく歩いていたのも理にかなっていたわけですね。


仏教でも「空」という概念がありますが、この「空」もデフォルトモードネットワークと同じことでしょう、と長尾先生。

ほかにも、「歩行禅」という歩く修行があるそうですが、

簡単にご説明すると、

歩きながら「ごめんなさい」「ありがとう」を唱え、そしてその後、座禅瞑想をする、というようなものだそうです。

詳しくは塩沼亮潤さんというお坊さんが書かれた「歩くだけで不調が消える歩行禅のすすめ」という本を読んでみてください。


とにかく、歩くことは健康のためだけでなく、精神の鍛錬や心を豊かにするためにも重要な要素であることは間違いなさそうですね。


僕にとって、この本の中で一番印象に残っている箇所が、次にご紹介する部分です。


私は「歩かせていただき、ありがとうございます」と感謝しながら歩くといいのではないか、と思います。
歩けることは当たり前ではありません。生まれつき足に障害のある人、事故で足を失った人など、歩けない人もたくさんおられる。
歩けること自体、とても幸せなことです。それに、歩くことで空の世界、デフォルトモードネットワークに入れると、ひらめきがあるかもしれません。そう考えると、歩くことは神様からのギフトのように思えてきます。そうした感謝の気持ち、謙虚な気持ちを持って歩くことができれば、健康だけでなく、人間関係も仕事も上手くいくのではないでしょうか。


この「歩かせていただき、ありがとうございます」という言葉は、とても素敵な言葉だなって僕は思いました。

歩くと免疫力が上がるという動画を以前アップしましたが、この感謝するという行為もオキシトシンというホルモンを分泌して免疫力を上げる効果があるそうです。

ということは、歩きながら感謝することは免疫力を上げるために最強のコンビと言えますね。

もしあなたが、最近ちょっと体調がイマイチだなとか、気分が乗らないなとか思われているようでしたら、

「僕を産んでくれてありがとう」「いつも家事をしてくれてありがとう」「元気に育ってくれてありがとう」といったように大切な人を思い、感謝しながら歩く、といったことを、もしよかったら今すぐ実践してみてください。


ということで、今回で「病気の9割は歩くだけで治るpart2」の書評シリーズは終了させていただきます。

そのほかの内容をお知りになりたい方は、ぜひ長尾先生のこの本を手にとって読んでみてくださいね。



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